インドで今何が起きているか:21世紀初頭の変貌

第84回例会のご案内


 昭和27年4月、日本は、サンフランシスコ講和条約の発効によって長い占領から解放され、諸外国と新たに外交関係を結ぶことになった。インドはいくつかの理由でこの講和条約には参加しなかったが、その後日本に対して遙かに寛大で好意的な日印平和条約を別途に締結して、独立インドと独立日本との公式の国交が始まった。爾来半世紀が過ぎたが、日本のインドに対する関心と理解は、ネルーの活躍した1950年代には高まったが、その後は低レベルのままで推移している。

 昨年は日印国交50年、日中国交30年の節目であったが、政府与党関係の祝賀行事を見ても力の入れ方に大きな開きがある。30年は50年を圧倒しているのだ。マスコミの報道も未だに一面的な偏りから脱却できていない。

 この間、インドは大きく変貌している。1991年の経済自由化以来インドはとくに、様々な点で変化し、いまなお大変化は進行中である。2月から3月中旬にかけて現地に滞在した講師に、政治・経済、社会、近隣関係の最新の情報を伝えていただくことにしたい。


日時:平成15年3月22日(土)14:00〜17:00 

会場:大阪リバーサイドホテル 都島区中野町5−12−30 電話:06−6928−3251

     JR環状線「桜宮」(大阪駅から二つ目)西口下車、徒歩2分

会費:千円  非会員二千円

講師:岡本幸治 近畿福祉大学教授・日亜協会理事

演題:インドで今何が起きているか:21世紀初頭の変貌


<講師紹介>

 昭和11年京都市生まれ。京都大学法学部卒業後三井物産社員をへて、京都産業大学、琉球大学、大阪府立大学、インド国立ネルー大学、愛媛大学、大阪国際大学で教鞭を執り、平成12年から新設された近畿福祉大学に勤務。インド亜大陸に足を運ぶこと30回以上。毎年インドの大学などで現代日本に関する講演を行うほか、現地の変化を観察する旅を続けている。日本インド友好協会(JAIFA)会長。

主な著作・編著に、『北一輝 転換期の思想構造』『近代日本のアジア認識』ミネルヴァ書房、『骨抜きにされた日本人』PHP研究所、『脱戦後の条件』日本教文社、『凸型西洋文化の死角』柏樹社(第2版、いぶき書房)、『南アジア(現代地域紛争史3)』同文館、『現代中国の変動と課題』その他。月刊誌『問題と研究』に毎月<南アジア展望塔>を連載して、インドを中心とした南アジアの主要トピックを解説している。