北朝鮮の核開発問題

第60回例会のご案内

北朝鮮の核開発問題


  台湾問題に焦点を合わせた10月の秋期セミナーは、第一部の講演に300名近い参加者があり、第二部の懇親会も、用意した大部屋では窮屈となり、一室を追加して盛会裡に終始することができました。共催・協賛された諸団体と、この催しのために寄付をお寄せいただいた会員有志の方々に、厚く御礼を申し上げます。

 台湾問題と並んで今年の最大のトピックは、朝鮮半島南北の和解であるとマスメディアは伝えています。その仕掛け人であった金大中大統領は、ノーベル平和賞に選ばれるというまことにおめでたい結果となり、朝鮮半島の堅い氷は溶けて、一陽来復、平和は一気に進むような観測や報道がなされています。北朝鮮はこのところヨーロッパ諸国と積極的に国交を結んでおり、アメリカの国務長官もわざわざ平壌に足を運んで、会談を行いました。 日本国内には、例によって「このままではバスに乗り遅れる」と心配する人々やメディアが少なからずいて、得意の謝罪と資金を懐にした日本政府の尻まで浮き始めていますが、半島の緊張緩和は勿論のこと、日朝関係を考える上でも避けて通れない重要な問題が、どこえやら置き忘れられているのではありませんか。

  徹底した情報統制のベールに隠れて実相がなかなか見えてこない北朝鮮の核とミサイル問題について、軍事専門家の研究成果を伺い、今後の参考にしたいと思います。


日時:平成 12年11月29日(水) 18:00−20:00

場所:大阪大学工業会館 最寄り駅:JR大阪駅西口、地下鉄西梅田・北新地など

   (北区堂島2−2−2 近鉄堂島ビル20階 電話06−6344−6171)

会費:正会員1000円(法人、特別、学生会員は不要)、非会員2000円

講師:矢野義昭 自衛隊1等陸佐・兵庫地方連絡部長

演題:北朝鮮の核開発問題


<講師紹介>

  昭和25年大阪市生まれ。大手前高校卒業後、京都大学工学部機械工学科でオペレーションズ・リサーチについて研究。卒業後、同大学文学部中国哲学史学科に学士入学して韓非子、孫子について研究するというユニークな学歴の持ち主。

  昭和49年卒業後、陸上自衛隊幹部候補生学校に入校。その後普通科(歩兵科)幹部として各地に転勤したのち、富士学校戦術教官を経て、陸上幕僚監部で調査部ソ連・東欧係長、防衛部運用課運用係長、教育訓練部演習班長、美幌6連隊長、統合幕僚会議事務局後方補給運用調整官などを歴任。平成12年7月より現職。この間、防衛研究所研修員として「北朝鮮の核及びミサイル開発」などの研究に従事した。平成7年には東洋英和大学大学院で社会科学修士号を取得。