伊原吉之助教授の読書室:伊原吉之助 経歴・プロフィール

> コラム > 伊原吉之助教授の読書室


  略     歴  (プロフィール)


伊原吉之助(いはら  きちのすけ)  昭和5 (1930)年 3月17日、大阪府堺市生れ。


學  歴:

  昭和22(1947)年、旧制大阪府立堺中學卒業後、弱電技師を目指して大阪市立都島工專電氣科(大阪市大工學部の前身)に學び、電氣より人間に興味ありと悟つて哲學青年になる。讀書を通じ、河合榮治郎の理想主義に傾倒。社會について學ぶため、昭和25(1950)年、新制神戸大學經濟學部に入學、昭和 34(1959)年に同大學院經濟學研究科(博士課程)修了。學位=經濟學修士。專攻=社會思想史 (歐米・日本・中国) 。その後、專攻は「現代史」→「文明史」へ展開。


職  歴/研究歴:

  大學院在学中から數年に亙り、阪大醫學部附属病院附属看護學校で教へた「社會學」は、實に幅廣い勉強をすることが出來た。「性格形成論」から「日本語の特質」まで講義したのだから。

  大學院終了後、西本願寺が經營する龍谷大學に就職(新設の經濟學部講師)。

  昭和39(1964)年に帝塚山大學教養學部助教授。昭和46(1971)年に同教授。

  平成12(2000)年 3月定年退職 (帝塚山大學名譽教授)

  その間、昭和49(1974)年に台灣の國立政治大學國際關係研究所に留學し、江青の傳記資料調査 (『帝塚山大學論集』に「江青評傳稿」を連載) と、中國や東南アジア 諸國の國民形成の比較研究に從ふ。

  昭和56(1981)年、在香港日本國總領事館で特別研究員として中國を觀察。

  米・ソ・中・香港・台灣・東南アジア諸國に度々調査旅行。

  定年退職後、日本・中國・台灣・歐米を文明史の觀點から見直し中 (現役時代より猛勉中!)


最近の研究主題:

 1)台灣年表・覺書の繼續作成:訪台時に3ケ月分ほどを假綴で 30〜40部作り配布

 2)文明論的觀點から各國の現代史を見直し中:日本・中國・歐米・ロシヤ

 3)毎月一回、中旬の木曜日の晩に、大阪駅前第三ビル 9階で 「伊原塾」を開講中。各地域・各テーマで近現代史を再検討している。


共  著:

  『極東・アジア の政治と經濟』 (泰流社、1987年) 、『日本の南方關與と台灣』 (天理教道友社、1988年) 、『典形期の中國』 (京大人文研、1988年) 、『台灣の前途』(サイマル出版会、1989年)、『現代政治を解讀する』(ミネルヴァ書房、1990年) 、『世紀末から見た大東亞戰爭』 (プレジデント社、1991年) 、『現代中國の變動と課題』 (多賀出版、1996年) 、『文明史上的台灣』 (台北、國立臺灣大學日本綜合中心、1997年) 、『冷戰構造の溶解と アジア の 變貌』 (大阪國際大學國際關係研究所、1999年) 、『變動中的國際環境與中國大陸的「江朱體制」』 (台北、國際關係研究中心、1999年)、河合榮治郎研究会編『教養の思想』 (社会思想社、2002年) 、『運命の十年:柳條湖から眞珠灣へ』 (産經新聞社、2002年) 、『運命の十年』(扶桑社文庫、2005年) 、靜宜大學『日本學與台灣學』國際學術研討會論文集 (2006.5.20)、靜宜大學『日本學與台灣學』曁第36回南島史學會大會國際學術研討會論文集 (2007.5.19)

監修=桑原壽二『賢人が見つめた中國』(扶桑社、2002年)

  關西日中関係學會・神戸社會人大學共編『中國の近代化』(櫻美林大學北東アジア綜合研究所、2012.8.1)

  社団法人 日本圖書館協會「全國優良選定圖書」 指定


單  著:

  『ベンサムの功利主義體系──その基礎構造の解明』 (龍谷學會、1960.9.30)

  『台灣の政治改革年表・覺書(1943〜1987)』 (帝塚山大學教養學部紀要、1992.7.20)

  『台灣の政治改革年表・覺書(李登輝時代) 』 (帝塚山大學論集、1990.7.15)

  『台灣の政治改革年表・覺書(柏村時代)』 (帝塚山大學教養學部紀要、1991.12.20)

  『台灣の政治改革年表・覺書(1992) 』 (帝塚山大學教養學部紀要、1993.3.30)

  『台灣の政治改革年表・覺書(1993)』 (帝塚山論集、1994.6.10)

  『台灣の政治改革年表・覺書(1994)』 (財團法人  交流協會、2004.3.31)

  『台灣の政治改革年表・覺書(1995)』 (財團法人  交流協會、2004.3.31)

  『台灣の政治改革年表・覺書(1996)』 (財團法人  交流協會、2004.3.31)

  『台灣の政治改革年表・覺書(1997〜99)』 (財團法人  交流協會、2004.3.31)

  『台灣の政治改革年表・覺書(2000)』 (財團法人  交流協會、2004.3.31)

  『台灣の政治改革年表・覺書(2001)』 (財團法人  交流協會、2004.3.31)

  『台灣の政治改革年表・覺書(2002)』 (財團法人  交流協會、2004.3.31)

  『台灣の政治改革年表・覺書(2003)』 (財團法人  交流協會、2004.3.31)

  『台灣の政治改革年表・覺書(2004)』 (財團法人  交流協會、2005.3.31)

  『台灣の政治改革年表・覺書(1994〜2004)』 (財團法人  交流協會、2007.3.31)


論文・評論:

  「幕僚國家の悲劇」 (『正論』95.1.)、 「李登輝論」 (『帝塚山論集』84號、96.3.)、 「蒋經國小論」 (『帝塚山大學教養學部紀要』46輯、96.11.)、「北朝鮮小論」 (『帝塚山論集』85號、96.11.)、「ローズヴェルト大統領と第二次大戰」 (『帝塚山大學紀要』57輯、99.3.)、「李登輝“國と國”發言とその波紋」 (『問題と研究』99.12.)、「江澤民の談話記録・邦譯と解説」 (『帝塚山論集』第91号、2000.3.)、 「陳水扁政權の一年」 (『問題と研究』2001.6.)、 「台灣、この素晴しい國!」 (『問題と研究』2002.5.)、「台灣と中台關係」(國際 アジア研究センター『東アジア への視點』2002年12月) 、「農村改革に挑戰する胡温政權」(『問題と研究』2003.11.) 、「總統選擧と台灣の行方」 (『海外事情』2004.5.)、「台灣總統選擧と今後の台灣政局」 (ASIAN REPORT, 2004.6.)、「米政權の陳水扁懲罰?」 (『問題と研究』2004.6.)、「世界史の中の中國──中國現代史論」 (『問題と研究』2004.9.〜2005.3. に 7回連載) 、「國民黨の新體制と台灣の政局」(『ASIAN REPORT』2006.1.)、「東アジア史の分水嶺:日清戰爭──防衛國家から攻勢國家に轉化した日本」 (台灣・静宜大學日文系紀要『日本學と台灣學』第五號、2006.9.)、「眞珠灣への道:衝突不可避へ7つの契機」(正論『産經新聞』 2006.12.4)、「動物文明から植物文明へ轉換しよう」 (正論『産經新聞』2007.3.24)、「私達に敵と戰ふ用意があるか」 (正論『産經新聞』2007.7.18)、「文明論から見た日本の台灣統治」 (亞東關係協會編『殖民化與近代化──檢視日治時代的台灣』2007.10.),「總統選舉を控へる台灣の内政事情」 (『日本』 2007.10.)、「日中國交35年/日本の "秀才外交" の大失敗」 (正論『産經新聞』2007.10.9), 「台灣總統選:混迷か決戰か」 (『ASIAN REPORT』2008.1.), 「台灣に鳴り響いた『神の聲』」 (正論『産經新聞』2008.1.29)、「危ふい台灣の民主主義」 (『鶯乃聲』2008.8.)、「台灣の將來豫想と日台關係」 (『台灣研究史料50』2008.9.1) 、「馬英九政權の台灣」 (『日本』2008. 12月) 、「日本の再生こそ世界を救ふ」(正論『産經新聞』2008.12.10.)、「馬英九政權 7ヶ月──世代交代と前途不安の台灣」 (『海外事情』2009.1.)、「日本生存のための努力」(正論『産經新聞』2009.3.5),「東亞安定の要:日本と台灣──シナの覇權壓力にどう對抗するか? ──」 (台灣・靜宜大學日文系『日本學と台灣學』國際學術會議提出論文),「台灣は世界安定の要衝である」 (正論『産經新聞』2009.6.26)など多數。

  「袁紅冰が暴露した中國の台灣併呑計劃」(『正論』2010年4月號)、「その後の馬英九政權」(『日本』2011.4月號)、「日米安保を盾に安定選んだ台灣」(正論『産經新聞』2012.1.25)、「指導者はなぜ小粒化したか」(正論『産經新聞』2012.4.5)。 これ以降の業績については、「伊原吉之助教授の讀書室」に「新年おめでたうございます」として毎年の業績を書き込んでいます。


趣  味:

  男聲合唱。神戸大學グリークラブ OB を中心にした六甲男聲合唱團で バリトン を受持つ。毎年「五大學OB男聲合唱の會」(ANCOR の 會)で 5月に發表會。歐洲に演奏旅行 (2001/2003年フランス、2005年 ドイツ)

  モットー:「唇に歌を、心に太陽を」                            (平成25/2013年 3月 3日 補正)