近況報告

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近 況 報 告


●御無沙汰のお詫び:

  このところ、掲載が遅れております。

  毎月4〜5回は掲載したいし、本はどんどん讀んでおります。

  但し、「書く」には、在宅日數が多くないといけません。


  このところ、連日のように外出したので、「書く」時間がとれませんでした。


  講演二つ(現在の中国を理解するための近現代史再考/アメリカ大統領選擧後の東アジア の国際情勢)と、その準備に追われたのが一つ。

  歯医者さんに治療に通ったのがその一つ。

  会合に多く出たのがその一つ。

  毎月一回掲載する「世界の話題」が、『関西師友』 600號記念特集で、連載物は全て休載したのがその一つ。

  それに、今だに續けている「台灣日誌・覚書」のワープロ打ちに忙殺されていることがその一つ。

  最近、台湾ではやたら事件が起きているのです。

  而も、金融危機に注目して、連日、新聞記事其の他からの「台灣日誌・覚書」への収録作業が續きました。


  という譯で、掲載期間が伸びましたので、つなぎの文章を書きます。


●金融危機:

  ニクソン大統領のドル・ショック (ドルと金の交換停止) 以來、世界經濟はペーパー・マニーの上に築かれてきました。

  しかも世界經濟は「グローバル 化」で繋がってしまいました。


  この危うさをかねがね心配してきたので、今回の金融危機は、「百年に一度のtunami」どころか、ノアの方舟以來の人類滅亡の天譴ではないか、と思うに到りました。

  「人類よ、奢る勿れ!」


  そのことを、帝塚山大学同窓会の東京支部での集まりで言ったら、「心配で一夜眠れなかった」という卒業生まで出てきたので、ここで「但書」を少し書いておきます。


  但書(1) :堺屋太一「近代工業社会が今度こそ終った」 (『中央公論』12月号,128-135頁)


  これは「アメリカニズムの終焉と世界不況」特集に寄せられた論文ですが、今回の金融危機を論じて出色です。

  かねてからの「知價社會」論にひきつけて、物や物作り中心の社会、つまり「工業社會」は終り、精神的充実・心の豊かさ・情操の磨き上げを求める世の中に変る、そのためには、明治維新に匹敵する大転換に乗り出さねばならない、と説きます。

  ぜひ、ご一読あらんことを。

  日本現代史の40年サイクルは、私も前から説いて來ましたが、米国現代史も建国以來の40年サイクルがあるとは、この堺屋論文で初めて承知しました。


  但書(2) :「むしろ再確認された基軸通貨ドル」 (「大機小機」『日經新聞』08.11.8,17面)


  今回の金融危機で、ドルの強さが再確認されたというのです。

  円に對してだけ切り下げたが、ユーロ・ポンド・濠洲ドルに對しては大幅増價している、として、金融危機は確かに世界經濟を揺るがし、世界デフレを招來し兼ねないが、基軸通貨ドルの地位は揺らぐまい、としています。

  私の「ペーパー・マニー」論の反対です。

  この記事の結論:

  ユーロは基軸通貨としての役割を果す準備ができていない。

  ドル以外に世界經濟を支える通貨はない。

  ドルは基軸通貨として今後も長く君臨し續けよう。


●田母神論文「日本は侵略国家であったのか」の反響:

  大いに論議を沸かせましたが、その反響を通じて、「日本はここまで占領史観・日本惡者史観に浸透されていたか」との嘆聲を發する羽目になりました。

  「日本と日本人は腑抜けになったなあ」と感じたのはもう随分前ですが、日本はもう半分腐って來て居ますね。


  論議は様々。

  全面否定論あり、論旨は肯定するが、分際を心得ていないから首になって当然とする論あり、全面肯定論あり。


  でも私に言わせると、田母神論文の發した メッセージを正しく受止めた人が、暁天の星の如く寥々たるもの。

  日本語が日本人に正しく傳わらなくなっているのです。

  言葉こそは國民共同体の基盤です。

  その言葉が傳達されなければ、國は滅びているに等しい!


  私が田母神論文から受止めた メッセージは、次の點に集中します。


  「お前たち、惡いことをしたんだぞ」という謀略史観の受入れをやめない限り、自衛隊は國を守れません。

  こんな國を守るために生命を捧げよと部下に命令することはできません。

  「村山談話」を一刻も早く否定して下さい。


  「軍人がなぜ歴史を論ずるか」などと問い質す人は、この田母神空幕長の真剣な問題提起が全然判っていない、判ろうとしない人です。


(平成20.11.21)