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読書紹介:
日下公人『あと3年で、世界は江戸になる!』
(ビジネス社、2007.11.14/12.10第2刷) 1,400円+税
楽しく読んで気分爽快になる本です。
著者は関西出身の東大経済学部卒業。
「私の英語が上達しないのは、英語を馬鹿にしているからだ」(158頁) と仰る。英語が伝える世界より深く大きいものを日本社会が私に教えてくれたから、日本語さえ上手になれば、英語が上手になる必要などないからだと。
では日本の良さ、素晴らしさとは何か?
天下泰平が歴史の機軸をなしている点だと著者は言います。
天下泰平というと、誰しも江戸時代の 250年間を思い浮かべますが、その前に「平安時代という世界でもほかに類を見ないほど徹底した長期平和時代があった」(197頁)
平安時代のあと、戦国時代という百年に亙る「血で血を洗う下剋上時代」があった。
戦国時代の武力行使と謀略工作の凄まじさは、欧米や中国に勝るとも劣らぬもので、武闘に於ても日本は国際水準に達した実績がある、と。
だが日本の目標は平和で、戦争はその手段に過ぎなかった。
だから武家政権である徳川幕府は、武器を捨てて天下泰平を招来したのだと。
そしてこの日本人の平和を軸とする歴史に有史以来、君臨されたのが天皇である。
「日本列島に住む人々は、天皇以外をトップに置いた国家統一経験がない」
そこで日本人は、二千年続いた一体感を醸成した。同じ言葉を二千年使い続けた。そのため日本語には、意味深い単語や言い回しが頗る多い。日本語による精神活動の高さや精神生活の深さは、ほかの言葉に移せないものがある、と。
日下さんは、本書冒頭で「21世紀は世界が日本化する」と断言します (14頁)。
日本は超先端国家であって、世界は今後、日本化して行く、として、実例を列挙します。
脱軍備/脱武器輸出/脱宗教/脱イデオロギー/経済第一/清潔第一/勤勉第一/平和第一/少子高齢化/女尊男卑/民主主義/自由主義/家族第一/省エネ/巨大都市/教育の普及/知識と文化の尊重/国際貢献……
日本という超先端国家は 400年前の江戸時代に出現しました。
それは、文化創造の五つの条件を備えていたからです。
第一、豊かな経済力
第二、国民の知識水準の高さ
第三、文化の歴史的伝統の高さ
第四、切磋琢磨の機会の豊富さ
第五、商品化するための多種・高度な加工産業の存在
そして「2010年、世界が江戸になる」 (23頁) と断言します。
理由=江戸時代以来、日本が世界最高の住み心地を実現しているから。
日下さんが説く以下の見出しの言葉を御覧じろ
参勤交代で地方間格差を是正
三百年前からリサイクルを実現
インフラ整備でも他国を凌駕
江戸に学んで治安をよくしたニューヨーク
エドナイゼーションの根底にあるもの──美意識
日下さんの結論=日本繁栄のルーツは江戸にあり
私の結論=「そうだ!」と思う人も、「おかしいぞ?」と思う人も、早速手に取って読まれんことを!
(平成20.1.25)