「 台湾の政治改革年表・覚書 」 の一部

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伊原注:以下は特別記録です。私が年中作っている

「 台湾の政治改革年表・覚書 」 の一部 ( 9月分のうち、米台の 「 国連加盟国民投票 」 争いの部分を抽出したものです。研究者のメモですから、中文の見出しをそのまま取ったりしています。

 この国民投票を巡る米台関係の争いは8月末から始まりましたが、ここには9月分のみ載せます。私のオアシス文書が月別で分かれているためです。


狙い:台湾の政治動向に注目している読者に、三点、注目して頂きたい。

9.11 クリステンセン 談話 ( 但し、英文をまだ訳していません。英文テキスト は インターネットで簡単に入手できます ) 。この談話は、米国の対台政策の変化を示します。米中馴合いで台湾を牽制圧迫する政策です。


9.17 辜寛敏の米紙に出した意見広告:辜寛敏は独立派元老ですが、最近は、游錫● ( 方方/土 ) を支持して緑陣営に波風を立てている攪乱要因です。


9.18 阮銘の 『 爭鳴 』 掲載論文。これが一番読んで頂きたいものです。台湾に余り興味のない方も、これだけはどうぞ、目を通して下さい。


別の狙い:こんな長い文章が掲載されたらどんなことになるか、試してみたかった。読めるようなら、私のこれ並の長い文章を収録することにします。

読みにくければ、これまで通り、短文のみ載せます。





2007. 9.11 Speech to U.S.-Taiwan Business Council Defense

Industry Conference,Thomas J.Christensen, Deputy Assistant Secretary of State ( Annapolis,9.11/在台米国協会の公式テキスト ) :題目= A Strong and Moderate Taiwan. 「 強く穏やかな台湾 」 。


1 ) 台湾の安全保障に関する米国の関心の起源=

2 ) 台湾の強さと節度の必要=

3 ) 強い台湾=

4 ) 穏やかな台湾=

5 ) 自信に満ちた台湾=

6 ) 戦略的な米国の利益=

7 ) 結論=


 →太過支持台灣民主 美開始轉折 ( W.14日電=劉屏 『 中時 』 9.15,4面 ) : 「 台湾の民主化を支持しすぎたと、アメリカ は行過ぎ是正を始めた 」 。


 1 ) 一部の米国人は、台湾の民主化を讃えすぎて拙い結果を招いたのではないかと疑い始めたらしい。ワシントン の 内幕に詳しい 「 尼爾森報道 」 ( 有料情報サービス 「 ニールソン・リポート 」 The Nelson Report ) によると、米国の国務次官補トーマス・クリステンセン が 11日に行った談話は、米国の対台政策の重大な転換を示すもので、台湾指導者に指導方針の転換を迫ったものだという。ブッシュ政権は既に公式・非公式の経路を通じて台湾の指導者に 「 国連加盟の国民投票をやるな 」 と警告を発した。なぜなら米国は、国連加盟の国民投票は中共に対応を迫り、台湾海峡地区の不安を誘発すると考えるからだ。


 2 ) 「 ニールソン・リポート 」 は クリステンセン 談話を丁寧に紹介し、米国は、米国の台湾支持者が憤激しているといって民進党を批判しているという。また、民進党の策略の評価はともかく、ワシントン には、米国が終始台湾の民主化を支持してきたため台湾が今のようにのさばったのだと考える人が、急増しているのだと。だから クリステンセン談話は微妙にならざるを得ず、台湾支持の姿勢を示しつつ、米国の憂慮を吐き出す形になったのだと。


 3 ) 「 ニールソン・リポート 」 曰く、現在の鍵となる課題は、米国がこの漲る不安に基づき、台湾の政治指導者に正しい思考・創意ある思考をさせ、 「 台湾主体 」 「 国際空間 」 など二度と追求しないようにさせられるかどうかである。だから クリステンセン談話は 米国の対台政策の重要な転換点なのだと。


 4 ) 「 ニールソン・リポート 」 曰く、ブッシュ政権は時と共に益々中共が臨界点に近づいていると懸念している。臨界点とは、中共が 米国は台湾にいうことを聞かせられないと認識することである。この見方は正しい。だが問題は、この臨界点はどこか、である。どんな事態が中共に行動するほかないと思わせるのか? 米国の影響力発揮は、今や遅すぎるのではないか? これらは共に大疑問である。


 →伊原コメント:在台中国派が米中を利用して台湾人を脅している記事。


2007. 9.13 陳総統、欧州議会議員とのTV会議で台湾国連加盟を訴える

( 『 台週 』 /総統府 9.13 ) :陳水扁総統は 13日、総統府と欧州議会議員を接ぐTV会議に出席し、 「 国連と台湾の民主主義 」 を テーマ に 議論した。欧州議会から蘭葡英ルクセンブルク・ポーランド の 議員が出席し、活発な意見交換が行われた。以下、陳総統の発言要旨。


 1 ) 過去一世紀の欧州の歴史は、国土の大小・国力の強弱に拘らず、何れも自主的に生存発展する権利があり、各国を尊重することで各国の平和・幸福・繁栄が維持できることを示している。台湾は主権独立国である。国家の主権は 2300万台湾国民にある。台湾はこれまで中華人民共和国の一部になったことはない。これが歴史的事実であり、台湾海峡の現状なのだ。 「 国連憲章 」 の加盟国普遍化原則によれば、台湾は他国と平等な身分で国連に正式加盟を申請する権利がある。台湾が長期に亙り国連から排除されているのは、中国の威嚇と圧力による。強国の横暴のため弱小国の権利が犠牲になる事態は、II大戦前の欧州情勢と同じではないか。台湾の国連参加の権利を拒否し、台湾の国際社会に於ける生存空間を封殺するのは、文明の重大な後退だ。


 2 ) 欧州民主主義の神聖な殿堂である 「 欧州議会 」 は、引続き自由・民主主義・人権・平和・公正の普遍的価値観を守る責任と義務がある。台湾のため、正義の声を堅持し、中国に妥協・傾斜を続ける国際社会の誤りをEU議会が積極的に正すよう望む。


 3 ) 今年 7.20 陳総統は パン・ギムン ( 潘基文 ) 国連事務総長宛 「 台湾 」 名義で国連に正式加盟申請したが、潘基文事務総長は国連第2758号決議を根拠に 「 台湾は中華人民共和国の一部 」 として受理せず。だが 1971.10.25 に 通過した2758号決議には 「 台湾 」 は出てこず、 「 台湾は中華人民共和国の一省 」 と確定された訳でもなければ、中華人民共和国が台湾に対して主権を持つという主張を国連が受入れた訳でもない。潘基文事務総長が2758号決議を曲解したことについては、日米両国政府が外交ルート を 通じて国連事務局に訂正を申し入れている事実がある。EU議会も国連事務局に対して台湾の主権地位に関する誤った解釈や 事務総長の越権行為を譴責するよう求めたい。


 4 ) 国連安保理の 15ヶの理事国及び全国連加盟国は、自国の利益のため、また国連加盟国普遍化原則を貫徹するため、間もなく開かれる国連総会で台湾の加盟申請を公平かつ合理的に審議する機会を与え、台湾を国連の最新かつ最も意義ある加盟国として歓迎されんことを!


2007. 9.14 陳総統、米国海外記者クラブ と TV会議で台湾国連加盟を訴える

( 『 台週 』 /総統府 9.14 ) :陳水扁総統は 14日晩、総統府とNYの 海外記者クラブ を 接ぐTV会議に出席し、NY の国際記者団に台湾の国連加盟につき説明した。以下、陳総統の発言要旨。


 1 ) 台湾は世界16位の貿易国、18位の経済体であり、人口2300万人は濠州より多く、国土面積 3万6000km2は スイス に 相当する大きさである。しかし 台湾は長期に亙り国連から排除され、全くその存在を無視されてきた。かくも不合理かつ不正常な現象は、台湾が主権国家として不足があるからでは絶対なく、国際社会がこの厳粛な歴史的事実を直視しようとせず、正義・道理・道徳・勇気が欠けているため生じた事態である。


 2 ) 1971年に通過した国連第2758号決議は 「 中華人民共和国の一切の権利を回復し、その政府の代表団を中国の国連に於ける唯一の合法的代表として承認すると同時に 蔣介石の代表を国連とそれに所属する一切の組織に於て不法に占拠している議席から退去させる 」 もの。同決議文に 「 台湾 」 という字句は出てこない。 「 台湾は中華人民共和国の一省である 」 と確定された訳でもなければ、中華人民共和国が台湾に対して主権を持つとの北京の主張を国連が受入れた訳でもない。第2758号決議は 「 中国代表権 」 問題を処理しただけで 「 台湾代表権 」 問題には触れていない。中華人民共和国は国連に於て台湾住民を代表する権利はない。


 3 ) 36年間、台湾国民は アパルトヘイト さながら国際社会から自己の代弁・弁護・発言の権利を奪われ、不断の圧迫を受け、国家でないかの如く扱われてきた。2300万台湾国民は已に嫌というほど待ち、嫌というほど我慢した。我々は国連に相応しい代表として、平等に国連加盟国となることを求める権利がある。


 4 ) 台湾は主権国家に非ずという者あり、第2758号決議文を誤解して台湾の国連加盟資格を否定する者あり。台湾の国連加盟努力を 「 無用の挑発、台湾海峡の現状変更を策するもの 」 と曲解する者あり。それらは 全て口実、本当の理由は 「 中国の反対・圧力・威嚇 」 である。


 5 ) 中国の道理を欠く横暴がまかり通って台湾に黙るよう強要し、中国が武力侵台の脅迫の下に台湾国民から中国に 「 ノー 」 という権利を奪うとしたら、国連は中国に脅迫の下で人質となり、中国が命令を発する機関に矮小化してしまう。国際社会は こんな結果を甘受するのか?


 6 ) 国連は世界平和維持の最重要機関である。目下の台湾海峡情勢は、中国による急軍拡と対台ミサイル増強に加え、対台武力侵攻のための軍事演習が進んでおり、すでに台湾海峡両岸の軍事バランスは中国に傾斜しつつある。かくて 中国は アジア太平洋地域全体の安保・安定・平和に対する重大な脅威となっている。国際社会は 台湾に独力で中国の軍事覇権に立ち向かうよう求めてはならない。台湾海峡問題は集団安全保障体制を通じ、話合による平和解決が図られねばならない。台湾が国連加盟国になれば、台湾海峡問題についてより広く安定した対話や交渉枠組が構築でき、台湾海峡の緊張状態緩和に役立つ。 「 台湾名義による国連加盟申請 」 は 台湾海峡の現状変更ではなく、中国による台湾海峡の現状変更から守るためなのだ。


 7 ) 災難は、兆候が現れた時点で早急に抑止せねばならぬ。事態が起きてからでは遅いのだ。I大戦後、世界の恒久平和を追求するため、戦勝国が 「 国際聯盟 」 を組織したが、米国の支持が得られなかったため枢軸国の侵略行為を抑止できず、II大戦の勃発を許した。歴史を鑑とし、独裁的侵略者に 「 ノー 」 と大声を発してこそ、その野心を阻止できる。妥協や宥和は更に大きな災難と損失を招くだけだ。


 8 ) 台湾の加盟申請を公平に審議する機会をつくり、台湾を国連の新規加盟国として歓迎することは、台湾・米国・日本などの友好国の共同利益に合致し、2300万台湾国民の基本的人権尊重であると共に、国連及び全世界の民主陣営が民主主義・自由・人権・平和・公正などの普遍的価値観を守る覚悟と意志の表明でもある。かくてこそ、世界中の人々に、更に民主的で平和な世界が迎える自信を持たせられるのである。


 →陳総統: 「 米国は 中国に ノーを 」 ( NY=松下佳世 『 朝日 』 9.16,5面 ) :1 ) 台湾の陳水扁総統は 14日、NY−台北を結んでTV会見し、国連加盟の是非を問う国民投票に米国が反対している問題について 「 頗る困惑している。なぜ米国は中国に ノー と言えないのか 」 と不満を示した。 「 米国は台湾より北朝鮮との関係を良くしたいのだと考えざるを得ない 」 とも。


 2 ) 米国の ネグロポンテ国務副長官は先月、 「 独立宣言に向けた一歩 」 として国民投票に反対。米国家安全保障会議 の ワイルダー上級部長も、台湾は現時点で 「 国家とは見做されていない 」 と発言している。


 →扁再● ( ロ倉 ) :美可改台灣國號 我們不行? ( 台北=江慧真・陳洛薇 『 中時 』 9.15,4面 ) :陳水扁総統は14日晩、総統府と米国海外記者クラブ とで テレビ会議を行い、こう述べた。


 1 ) 先ず、ブッシュ大統領が APEC首脳会議で 2度台湾の民主化の卓越した成果を讃えたことを取上げ、我々の敵は中国であって米国ではないから デモ で ブッシュサンダル ( サンダルの 裏に ブッシュ と書いてある ) を履いて踏みつけるのは辞めるよう説き、外界から無用の非難を浴びる口実を与えぬようにと述べた。


 2 ) だが 続いて陳総統は 国務副長官ネグロポンテ が述べた 「 国連加盟の国民投票は台獨への一歩 」 論、NSC の アジア 上級部長 ワイルダー の 「 台湾名義での国連加盟国民投票は国号の改変 」 説を取上げ、別の理由で真相を誤魔化すなと批判した。 「 米国は 『 中国が反対するから 』 とはよう言わぬくせに、台湾にあれもいかん、これもいかんと文句を言う 」 。陳総統は 自分の旅券にある米国の ビザ を示して反論した。米国は台湾の名義で国連加盟をやるなというが、米国自身、 「 中華民國關係法 」 ではなく 「 台灣關係法 」 を制定しているではないか。米国が台湾で発給するビザ の 「 国籍欄 」 は 中華民国を使わせず、台灣を使わせているではないか。国号を改変しているのは誰なのか? なぜ米国は台湾を使ってよく、我々は台湾を使ってはならんのか、我々が台湾を使うとなぜこんなに叱られねばならんのか?


 3 ) 台湾は米国にとって最善の友邦ではないのか、云々


 →扁的無奈 美記者感受到了 ( 王良芬/現場觀察 『 中時 』 同上 ) :


 1 ) 陳水扁総統は連続 3年 NY の 海外記者クラブ と テレビ 会議を開いている。主題は常に台湾の国連加盟だが、参加者に米側人士が多く、ワシントン 政策に 関わる人が含まれているので、内容はその度に変り、国際社会への呼掛けから米国外交論に重点が移っている。


 2 ) 「 米国海外記者クラブ 」 は、米国の海外駐在特派員が結成した クラブ で、米国の民主主義・自由・人権思想を持ち、同時に海外駐在経験があり、米国の外交政策に通じた記者たちである。従って陳総統の民主主義と国民投票に対する アピール を 受入れやすい。例えば、米国前国連大使 ボールトン が 「 民主国が別の民主国にあれこれするなと言うのはおかしい 」 というと、聴いていた記者連は拍手喝采して大笑い。また陳水扁が台湾は名前が多いとぼやき、中華民国・台湾・台澎金馬・中華台北……と自嘲的に列挙すると、聴いていた米側人士は笑いが暫く止まらなかった、云々


 →陳雲林:入聯公投 恐致台海衝突 ( W.14日=駐米特派員曹郁芬 『 自時 』 9.15,2面 ) :


2007. 9.14 沈潔 「 入聯公投勇敢接受美國挑戰 」

( 自由廣場 『 自時 』 9.15, 19面 ) :作者=自由作家。米国の国務次官補クリステンセン が 台湾の国民投票による国連加盟について長い談話を発表した。これは台湾意識に対する直接の挑戦であるばかりか、台湾人民に対する直接の挑戦でもある。中国はこれを聴いて頗る満足したであろう。だが台湾人民も、怒りはせぬが、米国の挑戦は勇敢に受けて立つ、云々


 →王美● ( 王秀 ) 「 一個強大而戰略錯誤的美國 」 ( 自由廣場 『 自時 』 9.15, 19面 ) :作者=北社副社長。クリステンセン が 演説を発表し、これまでになく最も強硬で最も明快な対台政策を表明した。些か脅しの臭いのする文句を使ってはいるが、用語は概して 「 文明理性 」 の枠内のものである。だがこれは、中国の野蛮で粗暴な性質のものと同じく台湾を 「 恐喝 」 する内容だ。米国は正に全世界に、民主主義の価値に関する錯乱を露呈したばかりか、アジア 戦略の頗るつきの誤判断を露呈したのだ、云々


2007. 9.14 米國際法學專家鮑思特:台灣入聯應交國際法庭解釋

( 范正祥・蘇永耀/綜合報導 『 自時 』 9.15,2面 ) :

 1 ) 名声の高い米国ヒューストン大学の国際法学専門家 Jordan Paust 教授が 14日曰く、国連事務局は台湾の国連加盟申請を却下する権限はない。勝手な解釈で趣旨をねじ曲げ、台湾の申請を拒否したのは国連憲章に抵触すると、云々


2007. 9.15 中国社会科学院台湾研究所

 呉宜 「 "入聯公投" 挑動民粹危害台海和平 」 ( 北京15日電/新華網 9.15/23:43 ) :


 1 ) このところ何ヶ月も、陳水扁当局は島内の平和を求め、発展を求める主流民意を無視し、大陸及び国際社会の強烈な反対を顧みず、あくどく "台湾の名義で国連に加入する" "公投" 活動にのめり込んでいる。陳水扁当局は ポピュリズム の 選挙戦術を弄び、台湾海峡地域の平和と安定を危うくし、両岸同胞の根本的利益を損なうような振舞いをしている。


 2 ) "国連加盟の国民投票" は陳水扁当局の私利追求手段である。


 3 ) "国連加盟の国民投票" は陳水扁当局の民衆動員の発動である。


 4 ) "国連加盟の国民投票" は陳水扁当局が "台獨" を進めるための重要な一歩である。


2007. 9.15 台湾与野党、数十万人デモ/ 「 国連加盟は総統の使命 」

( 高雄=長谷川周人 『 産經 』 9.16,4面 ) :


 1 ) 週明けに開幕する国連総会を控え、台湾の与野・民主進歩党の首脳陣は 15日、支持基盤を持つ南部の高雄に集結。政権が目指す 「 台湾 」 名義による国連加盟の正当性を訴えて大規模デモ行進を行い、来年3.の 総統選に向け 「 団結 」 ( 游錫● ( 方方/土 ) 主席 ) を呼び掛けた。


 2 ) デモ集会は民進党と独立派諸団体が連合で主催し、参加者は主催者発表で目標の 30万人を超えた。 「 台湾 」 名義の国連加盟を 「 総統の使命 」 と位置付ける陳水扁総統のほか、総統選の正副総統候補で行政院長を経験した謝長廷・蘇貞昌両氏ら党首脳が高雄入り。陳総統は 「 台湾は中国の一部ではなく 『 一辺一国 』 ( それぞれ一国 ) であり、台湾の名前で国連加盟を目指そう 」 と訴えた。


 3 ) 他方、最大野党・中国国民党も同日、中部の台中で 「 10万人 」 の 組織動員を目指すデモ集会を開いた。 「 台湾名義 」 の国連加盟を目指す民進党に対し、馬英九総統候補ら国民党首脳陣は 「 中華民国 」 としての国連復帰を訴えてデモ行進。加盟問題で米台関係に緊張を招いたと陳政権を突上げ、経済再建策を軸に有権者の支持を集め、政権奪還を目指す戦略を提案した。


 →国連加盟求め台湾で大規模デモ・集会、与野党が訴え ( 高雄=石井利尚 『 読売 』 9.16/ 「 台湾の声 」 9.16/19:58 ) :


 1 ) 台湾で 15日、国連加盟を求める与野党の大規模なデモ行進と集会が、高雄と台中で別々に行われた。


 2 ) 18日開幕する国連総会には 「 台湾 」 名での国連加盟案が台湾の友邦により提出済。中国などの反対で門前払いが確実な情勢の中、加盟を求める台湾住民の意思を世界に訴えるのが目的だが、2008.3.の総統選に向けた事実上の選挙集会となった。


 3 ) 陳水扁総統の与党・民進党は、支持基盤の高雄でデモ行進し、陳総統や民進党総統選候補の謝長廷元行政院長ら 「 30万人以上 」 ( 民進党 ) が参加した。民進党は米中が反対する 「 台湾 」 名での国連加盟の賛否を問う国民投票 ( 記事=住民投票 ) を総統選と同時に実施する計画で、 「 加盟と国民投票の権利 」 を訴えた。


 4 ) これに対し、中国国民党は台中で国民党総統選候補馬英九前主席ら 「 10万人以上 」 ( 国民党 ) が参加してデモ行進した。国民党は 「 台湾 」 名にこだわらず、独立色が弱い 「 『 中華民国 』 など、名義にこだわらない国連復帰 」 の推進を主張。 「 国民党が政権を奪回すれば、加盟問題が前進する 」 と訴えた。


 5 ) 国民党は、与党の国民投票計画が 「 国際的孤立に繋がる 」 と批判しており、国際協調と経済振興優先を掲げて政権を担える政党を内外にアピールした。


 6 ) 高雄の民進党デモに参加した男子大学院生 29 は 「 台湾が国際社会から排除されている問題に国際社会は目を向けてほしい 」 と話していた。


 → 「 台湾の声 」 編集部コメント:国民党が 「 中華民国 」 に拘り、訳のわからぬことを言っているのがよく伝わる記事。


 →台湾与野党デモ合戦/ 「 国連加盟向け国民投票 ( 記事=住民投票 ) を 」 /民進党 vs.国民党 総統選へ駆引き ( 高雄=野嶋剛/台中=林望 『 朝日 』 9.16,5面 ) :来年3.の 総統選を半年後に控えた台湾で、 「 国連加盟 」 を巡る与野党間の駆引が際立ってきた。与党民進党は高雄市で 15日、 「 台湾 」 名義での加盟へ向けた国民投票実施を目指して30万人規模のデモ行進を実施。一方、野党中国国民党は台中市で 「 中華民国 」 名義を掲げ、同様 の デモ を 行った。米中が強く反対する中、 「 国連加盟は民意だ 」 と突っ走れば 台湾海峡の情勢悪化を招くとの懸念も出ている。


 1 ) 民進党が目指す国連加盟は 「 台湾 」 名義だが、中国との将来的統一を視野に入れる国民党は 「 中華民国 」 名義を掲げる。両党とも国民投票実施に必要な有権者の 5%の 署名集めを進行中。


 2 ) 総統選と同じ日に国民投票を実施する構想を発案したのは陳水扁総統だ。総統と近い游錫● ( 方方/土 ) 民進党主席は デモ で 「 米国すら 『 中華民国は国でない 』 という。ならば 『 台灣 』 名で新規加盟を果たすしかない 」 と訴えた。


 3 ) 民進党幹部によると 台湾では 7割以上の人々が 「 台湾名義での国連加盟 」 を支持している。これを国民投票の テーマ に すれば、総統選の支持者動員にも有利との情勢判断が陳総統にあるという。また国民投票の 「 成立 」 で総統退任の花道を飾りたいとの野心もある。


 4 ) これに対し 米国は 「 無用の挑発で、米国の国益に背く 」 ( 国務省 クリステンセン副次官補 ) と 強硬に反対。国民投票を台獨への一歩と見る中国が危険な行動に出兼ねないからだ。


 5 ) 李登輝前総統も陳総統を諫める発言をしているが、総統本人は 「 台灣の民主主義は米国が奨励してきた 」 「 国民投票をやっても何も起きぬ 」 と強気を崩さない。


 6 ) 一方、国民党 の スタンス は 民進党と違い 「 受身 」 だ。デモ と集会に参加した10万人を前に、国民党総統候補馬英九前主席も姿を見せたが、発言内容は民進党政権の経済政策や汚職への批判が中心で、国連加盟を熱意を込めて語ることはなかった。


 7 ) 両岸関係の安定と現状維持を対中政策の基本に掲げる国民党や馬英九は、本音は中国を刺戟する国民投票はしたくないと見られる。国民党関係者は 「 要するに選挙戦略 」 と断言する。 「 国連加盟を求める有権者の声を無視できない。沈黙したら民進党に 『 国民党は共産党を恐れている 』 と攻撃されるのは目に見えている 」 。


 8 ) 台湾を二分する民進党と国民党が署名を集め、同時に二つの国民投票が実施される事態になれば、ボイコット し合って有権者の過半数の投票参加という要件が満たされない見込みもある。国民党の 「 共倒れ 」 戦略を見越した民進党の次期総統候補謝長廷は、両党の国民投票を一つに纏める 「 民・国合作 」 を呼び掛けている。だが現時点では陳総統の強力 イニシアチブ に 両党とも引っ張られる形勢が続いている。


2007. 9.16 国務院台弁発言人就陳水扁 "台獨" 分裂言論発表談話

( 北京/新華網 9.16/17:16 ) :国務院台湾事務弁公室の スポークスマン は 16日、記者の質問に答えて陳水扁が 15日、民進党が挙行したデモ集会の 席上 "台獨" 分裂発言を行ったことにつき、談話を発表した。

 1 ) スポークスマン曰く、このところ陳水扁当局は絶えず挑発行動をとり、台湾名義での国連加盟国民投票や 台湾名義での国連加盟申請などの "台獨" 分裂活動を行い、両岸同胞や国際社会の強烈な反対・厳しい譴責に遭遇している。


 2 ) だが陳水扁は一党一身の党利私益のために台湾海峡地域の平和と安定を破壊し、台湾同胞の根本利益を犠牲にして毫も顧みず、台獨活動をひっこめる様子もない。15日、陳水扁は民進党が挙行したデモ集会の 席上、引続き "国連加盟の国民投票" "国連加盟申請" を 煽動し、再度 "台湾は主権独立国" との出鱈目を鼓吹した。


 3 ) 今回の デモ集会の状況は 陳水扁当局が鼓吹する "国連加盟の国民投票" "国連加盟申請" が 広範な台湾同胞の普遍的な支持を得ていないことを露呈した。だが "国連加盟の国民投票" が今後どう展開するか、我々は引続き注視し、厳しい状況に対処する準備を整えて行く。


 4 ) スポークスマン、強調して曰く、台湾は中国の不可分の一部である。これは何人も改変できぬ事実である。台湾海峡地域の平和と安定を維持し、両岸関係の平和な発展を促進するため、我々は惜しまず努力を続けている。だが、国家の主権と領土の完璧を守るため、分裂活動を制止するという重大原則からして、我々は絶対動揺せず、絶対妥協せず、絶対曖昧さなく、何人にもいかなる方式であれ台湾を祖国から分割することを絶対許さない。


2007. 9.16 唐樹備: "入聯公投" ・ "申請入聯" 是非法分裂行径

( 成都=陳斌華16日電/新華網9.16/11:38 ) :

 1 ) 北京聯合大学台湾研究所名誉院長の唐樹備はこう指摘した。台湾当局が操作する 「 国連加盟の国民投票 」 とか 「 国連加盟の申請 」 とか称する中国分裂行動はどれも非合法のものであって、国連の広範な会員国の支持など到底得られぬものである。米国を含む世界の多数国が已に台湾当局の進める 「 国連加盟の国民投票 」 を批判し、明確に反対の意思表示をしていると。

 2 ) 唐樹備は国務院台弁副主任、海峡両岸関係協会の常務副会長を歴任した。彼は 16日、当地で開催された 2日間を予定する第二回 「 北京台湾研究フォーラム 」 の開幕式で挨拶した時に、上記の意見を表明した、云々


2007. 9.16 大陸委員会、中国による台湾の国連加盟デモ批判に抗議

( 『 台週 』 /行政院大陸委員会 9.16 ) :中国の国務院台湾事務弁公室が 16日、台湾の国連加盟申請の是非を問う国民投票の デモ行進に対して行った悪意ある批判に、行政院大陸委員会は極めて強い抗議の意を表明した。以下、その内容──

 1 ) 9.15 の 台湾国民が自発的に行った大規模な国連加盟デモ行進は 国際社会から注目を浴び、世界各国とも次第に台湾国民の平和・理性・民主的方法で国連加盟を求める決意を理解し始めた。しかし 中国当局は繰返し現実及び台湾世論の反応に目をつぶり、全くでたらめな虚言をでっち上げ、国際メディア に誤った情報を流し続けている。これこそ、両岸関係の危機を惹起する元兇である。


 2 ) 中国当局は、台湾が民主主義を追求し、国際社会に加わる要求をしている事実を正視できず、最近、我国の国連加盟申請の是非を問う国民投票実施に対し、絶えず様々な手段で国際社会・両岸活動に於て全力を挙げて侮辱中傷し、台湾国内を分裂させ、国際社会が我国を支持するのを阻止しようと謀っている。台湾国民が民主的手続で選出した総統と台湾世論の分断を謀る中国の努力は無駄であり、何の効果も生まぬばかりか、民主主義に対する中国の無知無学を暴露するだけだ。915 国連加盟デモ行進は、与野党・一般大衆の区別なく、参加者が中国の脅威も威嚇も恐れず、身を以て台湾の国連加盟を支持する決意を再度証明したものである。中国はこの事実を正視し、台湾が主権独立国である現状を受入れ、台湾国民が自国の前途を決める基本的権利を尊重せよ。


 3 ) 中国は近年、台湾に向け軍備を強化し続けており、周辺に於て台湾に対する意図的な軍事演習を積極的に画策し、已に地域の平和・両岸関係の安定に深刻に損なっている。中国が台湾の国連加盟を阻止するのは、周辺地域に覇を唱え、台湾を併呑するためである。915 の 国連加盟デモ行進は 正に台湾国民が集団的意志を自発的に展開したものであり、中国が絶えず武力で我が民主主義の発露を威嚇することに抗議するものである。来年3.、台湾国民は更に国連加盟申請の是非を問う国民投票で決意を表明する。中国は最早、民主主義を恐れるべきではない。台湾世論を誤解するな。対台武力威嚇・国際社会での台湾圧迫という挑発的行為を直ちに止めよ。でないと中国は必ずや自己の誤った策略により、深刻な結果を背負い込むことになろう。


2007. 9.17 辜寛敏:美政府・人民 應認識新台灣

( 彭顯鈞 『 自時 』 9.18,4面 ) :前総統府資政辜寛敏は 17日付の NY タイムズ と W.ポスト に 意見広告を掲載し、 「 台湾の民主主義と自由を閉じ込めるな 」 と題して米国人民と政治家に台湾の国連加盟を支援するよう求めた。


 1 ) 美不助台 將留下羞恥的印記。


 2 ) 改變美對台政策 才是關鍵點。


 →辜寛敏 「 台湾の民主主義をゴミ箱に捨てるな 」 ( 自由廣場 『 自時 』 9.18, 15面 ) :英文からの中文訳 ( 伊原注:NY タイムズ と W.ポスト に 掲載した意見広告の中文訳 ) 。


 1 ) 「 昔、昔のその昔…… 」 。昔話はこうして始る。今日、私は皆さんに昔話をしたい。それは長らく世界からも米国からもわざと忘れられた 「 台湾に関する 」 真相である。米国の皆さんは大抵 「 台湾 」 という国をご存じだろう。でも 「 台湾が国連の会員国ではない 」 ことを知っている米国人は恐らく 1%, 「 なぜ台湾が国連の会員国でないか 」 を知っているのは 0.001% だろう。


 2 ) 私たちの国 「 台湾 」 は、国連から 「 政治隔離 」 されて36年にもなる。全世界から国連加盟を阻まれている唯一の国である。台湾2300万人民の人権は国連と米国政府から 「 見て見ぬ振り 」 をされてきた。米国の小説家 Ralph Ellisonが描く黒人の人権が白人から長らく 「 見て見ぬ振り 」 をされてきたのと同じ。


 3 ) 中国は 千基近くの ミサイル の照準を台湾に定めており、併呑の脅威に曝されているのだ。中国は一党独裁の共産国なのに、米国はその独裁の中国と手を携えて自由民主の台湾を圧迫している。私たちは理解に苦しみ心を痛めている。米国政府は イラク が 「 テロ国家 」 だというが、中国 の 「 テロリズム 」 と西太平洋の安全に危害を加える軍事拡張には 「 目を瞑る 」 挙に出ている。私は米国政府を厳しく詰問したい。米国の中国甘やかしは II大戦前、英国首相 チェムバレン が ヒトラー を甘やかした事件の二の舞とどこが違うのかと。


 4 ) 米国 WH の 官員 Dennis Wilder は 「 台湾は国家ではない 」 という。私たち台湾人はこの言葉に憤怒と屈辱を感ずるが、こう言返したい。米国政府が 「 見て見ぬ振り 」 を半世紀続けてきた結果、今や米国はぎりぎりの選択に直面している。 「 台湾は国家に非ず 」 という状態にした責任が米国に全然ないのかね? II大戦後の サンフランシスコ講和条約は台湾の帰属を処理していない。米国は蔣介石の軍隊に台湾を軍事占領させた。蔣介石政権は台湾で野蛮な独裁統治を実施し、数万の無辜の台湾人民を殺害し、38年の長きに亙って戒厳令統治を行って、台湾人を暗黒と孤立に陥れたのだ。


 5 ) 1950年から40年近く、台湾人民は独裁統治を覆すため、数万人の生命・青春・血と汗の犠牲を払った。私たちは悲惨極まる代価を払って民主主義と自由を追求したばかりか、更に新独立国を築きたいと望んでいる。これは台湾人が経験した何百年来の植民地統治が齎した必然的結果なのだ。私は全米国人がこういう事態をよくご存じだと信ずる。


 6 ) 私たちは努力中である。だが、台湾人民が民主的手続として国民投票を用い、人民自決方式で 「 台湾は主権国家 」 を確認しようとしたら、あろうことか、米国政府が私たちに 「 ノー、やってはいかん 」 という。私たち人民が国民投票を用いて全台湾人が渇望する国連加盟の悲願を表明しようとしたら、米国政府はまた私たちに警告して曰く、 「 ノー、やってはいかん 」 。私は全米国人に問いたい、 「 その昔、建国の父祖たちが奮闘して英国の植民統治から離脱したからこそ、今日の独立自由の米国が存在するのではなかったか? 」 と。米国政府は台湾の民主主義の発展を励ましておきながら、台湾に ブレーキ をかける、 「 お前たちは民主主義と自由を享受してもよいが、国民投票をやってはいかん、独立を宣言してはいかん 」 。こんな理不尽な言葉に誰が納得するか? 米国人は百% の 民主主義を享受できるが、台湾人は半分しかやってはならんのか? 米国建国の父祖たちは独立を追求してよいが、台湾人はいかんのか?


 7 ) 目下、77% の 台湾人民が台湾名義で国連に加盟して、国際社会の一員たらんと望んでいる。だから 私たちは来年の総統大選の際、国民投票方式により、人民に 「 台湾は国連加盟を望むか 」 という本音を聞き、人民の集体意志を表現して全世界に台湾人の悲願を知らせたいのだ。こんな民主的訴求が、米国政府の強い圧力に遭い、台湾人民は頗る失望し憤激しているのである。台湾人は米国に深く期待し信頼していて、韓国のような反米感情の再演を台湾で演じたくはない。


 8 ) 台湾の人口は北朝鮮と同規模である。だが台湾の経済発展と民主主義の成果は北朝鮮と全然異なる。だが、米国は、北朝鮮を承認していないのに1990年の北朝鮮の国連加盟に反対しなかった。これに比べ、米国の台湾を遇する態度の違いに失望せざるを得ない。台湾2300万人の人権は尊重に値しないとでもいうつもりか? 私たちは米国の台湾国連加盟反対は、台湾海峡の軍事緊張を惹起することへの懸念だと理解している。だがII大戦後60年経った今なお、米国 の ワシントン人士は中国と結んで民主台湾を圧迫するのが最善の選択と考えているのだろうか? 私たちの疑問=米国の叡知ある指導力は今や消え去ったのか?


 9 ) 民主主義の台湾が一日国連加盟が遅れると、国連は永遠に 「 良心の欠如 」 に陥る。米国が台湾の正常国化を支援せず、台湾の国連加盟を助けなければ、米国は永遠に 「 羞恥の刻印 」 を刻むことになる。


 10 ) 2003年、私は意見広告で米国政府に 「 米国は厳粛に一中政策を検討せよ 」 と訴えた。一国が重大政策を30年続けて変えないのはおかしい。況して台湾海峡の現状は既に30年前とは様変りしている。米国の 「 3コミュニケ 」 の基盤は全く変っているのだ。最新の台湾の世論調査によれば、 「 私は台湾人 」 と認める者の比率は 7割に達し、台湾を主権独立国と認める者は 75%に及んでいる。 「 上海コミュニケ 」 が描く 「 両岸の中国人が共に中国は一つ、台湾は中国の一部と認めている…… 」 は 事実ではない。米国政府が 「 政治の現実 」 を正視しないと 「 対台政策 」 は間違いだらけとなる。 アジア太平洋地域に関わる政治判断にも重大な誤差が生じよう。


 11 ) 十余年来、中国は台湾に文攻武嚇と外交封鎖で台湾の息の根を止めようとしてきた。だが台湾はあらゆる手を尽くして生き延びている。私はここで全世界に訴えたい。 「 台湾は依然存在しているゾ! 」 と。私たちは小さいながら美しい国だ。依然、西太平洋に屹立している。偉大な台湾人民は、依然、熱愛する自国のため奮戦中なのだ。上帝と米国人民よ、私たちの証人たれ! 私たちはやすやすと撃滅されはしない。台湾は勝ち抜く!


 12 ) ブッシュ大統領曰く、 「 民主自由を封じ込めることはできない 」 。民主主義の道の途上で、私たちは多くの米国の友人の支持と励ましを得た。台湾人が自分たちの未来を決める鍵となる時期に、私は謹んで偉大な米国人民と政治家に呼び掛ける。貴方がたは勇気を以て米国政府と国連に訴えてほしい。台湾の民主自由を封じ込めるな! 台湾の国連加盟を支援せよと。


2007. 9.17 白樂崎 ( ベロッキ ) 「 公投以外的途徑! 」 ( 『 自時 』 9.18,5面 ) :


2007. 9.18 阮銘 「 布殊自由戰略的危機 」

( 『 爭鳴 』 2007年10月号,50-53頁 ) : 「 ブッシュ大統領の自由戦略の危機 」 。


 1 ) 2001年に大統領に就任して以来、ブッシュの 重要貢献は グローバル な 自由戦略を以て 1648年の ウェストファリア条約以来の大国の勢力均衡体制 ( 小国人民の自由を犠牲にして大国が相互妥協する体制 ) に挑戦したことである。ブッシュ が調印した初の米国の国家安全戦略 ( 2002.9. ) は 「 自由に有利な勢力均衡の推進 」 topromote a balance of power that favors freedom だった。 また ラトヴィア の 首都 リガ で 発表した反ファシスト 戦争勝利60周年記念演説ではII大戦終結前に ソ連と勢力均衡を達成した ヤルタ協定の歴史的誤りに関してブッシュ曰く、 「 『 ヤルタ協定 』 は 『 ミュンヒェン協定 』 『 獨ソ不可侵条約 』 という不正伝統の延長であり、小国の自由を犠牲にした大国の協定である。これは歴史的大間違いだ。我々は こんな間違いを二度と犯してはならぬ。一時の安息を求めて暴政を甘やかし、自由を犠牲にした。我々は既に教訓を学んだ。何人の自由も犠牲にしてはならぬ。我々は 人々の自由を保障する長期の安全と真の安定を求めねばならない 」 。


 2 ) ブッシュ の 妥協と後退= ブッシュ の 自由戦略に反対したのは 奴隷制大国である中国や イラン の ほか、ウェストファリア体制・ヤルタ体制を墨守する欧州の大国佛・獨・露も だった。ブッシュは その時、勇敢に行動して阻止を突破し、自由戦略を実践した。彼が率いる米国聯合の自由の力は ヤルタ体制の産物である国連を凌ぎ、自由国家聯盟を組織して 「 イラク の 自由の戦い 」 Operation Iraqi Freedom を 成功させた。2003.3.20〜4.9 自由連合軍は破竹の勢いを以て 20日間で イラク の 首都バグダッド を 攻略した。5.1 ブッシュは 主力戦終結との勝利宣言を発した。自由が持つ強大な威力により、イラク の 周辺の暴政諸国は蠢動できず、テロ組織を支持せずと表明するほかなかった。佛・獨・露・中など大国の政府も、自由連合軍の勝利の前に立場を変えるほかなかった。


 3 ) 然るに 反ファシスト 戦争勝利の前夜に FDR が ヤルタ の 妥協・退却をしたのと酷似する形で、ブッシュ は自由連合軍が バグダッド を 攻略した直後、突然 ヤルタ体制的妥協・退却を しでかした。5.9 米国は国連安保理に自由連合軍の イラク での行動 を 「 批准 」 するよう求め、自由戦略を大国の勢力均衡の旧体制の統制下に置こうとした。ブッシュ の妥協・退却は 自由国家聯盟 の テロ との戦いに於ける優位を退け、テロ勢力や 奴隷制諸国を鼓舞した。これで イラク が 国際的反米テロ組織の基地になった。これが ブッシュ の自由戦略を危機に陥れた第一の戦略的間違いである。


 4 ) ブッシュ の 第二の戦略的間違いは、共産中国を自由戦略から外し、中国の開放式新共産奴隷制の抬頭を助長したことである。ブッシュは レーガン大統領の継承者を自任している癖に、レーガン が ソ連で成功したのと正反対の遣り方で中共を扱った。レーガン は ソ連の自由の力を支持し、その軍事覇権の拡張を抑止して ソ連政府に共産奴隷制を改めるほかないように迫り、終にソ連共産帝国を覆滅した。ブッシュは この反対をやった。口では 「 米国の政策はどの国、どの文化であろうと民主運動・民主制度の成長を讃え、この世界から暴政を追放する目標を実現することである。その日、覆せぬ自由の火は世界の暗黒を隅々まで照らすであろう 」 と勇ましいことを言いつつ、実は 中国という 「 暴君専制統治 」 の 「 最も暗黒な一角 」 を 自由戦略から除外した。


 5 ) 今や 米国政府は 中共の経済・軍事覇権抬頭の最大の支持者である。米国は大量の資金と先進技術を中国に投入し、中共奴隷制下で安く調達できる マンパワー を利用して中国を世界の工場に仕立て上げ、生産した安い製品を世界中に ばら撒いている。中国政府は巨額の貿易黒字を使って米国債を買入れ、米政府に経済軍事の拡張を褒めさせている。米政府官員は既に飼馴らされ、中国官員の あらゆる無理な要求を受入れている。無責任な共産奴隷制国家を 「 責任ある利害関係者 」 responsible stakeholder として尊び、中国人民に対する残酷極まる圧制も 対外軍事覇権拡張も 見て見ぬふりをして 「 世界経済発展の機関車 」 と称えるのは、中国が世界経済を どこに運ぼうとしているかに無知なためだろうか?


 6 ) ブッシュ の 戦略間違いは、自由民主を恐れる専制暴政国や 中国の脅威を恐れる周辺弱小国が 自分から進んで または圧力を受けて中共に靡き、米国の自由戦略に対抗する国際権力センター を形成するに到った。例:上海協力機構然り、ASEAN 10+1然り、中国アフリカ フォーラム然り。中国の開放式共産奴隷制は 「 商品を輸出し 制度は輸出しない 」 という嘘の看板を掲げ、世界各地の専制独裁テロ政権を支持して中国式奴隷制モデル を コピー させている。かくて 民主化の第三波が 世界中で退潮しているのだ。北朝鮮・イラン・キューバ・スーダンなど、崩壊に瀕していた奴隷制諸国が 中共の支持で息を吹返し、中国側に立って ブッシュ の 自由戦略に対抗するに到った。


 7 ) 現在 ブッシュ は 正に 三度目の戦略間違いを侵犯中だ。米中が馴合で 自由台湾を圧迫している。これは ブッシュ の第二の戦略間違いの延長上にある。 4度目の総統選を迎える台湾に、最近、劇的なことが起きた。中国国民党と台湾民進党の総統候補馬英九と謝長廷が それぞれ 「 中華民国の名義で国連復帰国民投票 」 「 台湾の名義で国連加盟国民投票 」 を打出した。実際効果のない選挙策略である。


 イ ) 中華民国の名義で国連復帰など およそ不可能だ。国連創始国で安保理常任理事国だった中華民国の地位は今や中華人民共和国が占拠済 ( 第2758号決議 ) 。馬英九が国連に入るには、胡錦濤の代表を国連と安保理から叩き出さねばならない。馬英九に そんな力量はない。


 ロ ) 台湾名義で国連に加盟するのも不可能事。台湾は民主化第三波で抬頭した新興自由民主国である。国連憲章に照らして当然国連加盟の権利がある。国連が大国強権に屈服して自由台湾の国連加盟を阻んでいるのは国連の恥さらし。だが周知のように、国連憲章は自由人権を謳っているものの 国連なる国際組織は ヤルタ体制が産んだ奇形児。憲章の自由人権原則に背く奴隷制国家が、昔 の ソ連・今の中共に見る通り 国連の会員国であるばかりか 拒否権を持つ安保理常任理事国に居据わっている。どんな新規加盟国も、国連に加盟するには先ず安保理の認可を得なければならない。中共の一票は、自由台湾の加盟を阻止できるのだ。


 ハ ) 「 国連復帰 」 も 「 国連加盟 」 も不可能なら、馬英九と謝長廷は なぜ 「 国民投票 」 をやるのか? その唯一の要因は 台湾人民の自由意志の伸長だ。中共や中共に追随する世界の大国が自由台湾の国際空間を封ずるのは出鱈目極まるもので、台湾人民は到底容認できない。台湾人民が 「 国連加盟 」 意志を表明するのは 国連が奴隷制の中共に屈して自由台湾を道理なく圧迫するのは正義に反する恥ずべきことと思い知らせ、台湾人民の正義と自由の声を届けるため なのだ。



 8 ) だが台湾人民のこの正義と自由の声は ブッシュ政権の空前の圧力に遭遇した。私のように米政府の自由人権弁舌に多くを期待しない者まで ブッシュ政権は何を思ってこの狂態に出たのかと訝った。 「 米政府を代表して 」 と自称する米国務次官補柯慶生 Thomas J.Christensen が 9.11, 米台国防工業会議の席上 「 強く穏やかな台湾 」 と題して長広舌を振るった。自由を尊重し率直な発言をする米国人だが、それにしてもこの演説は 珍しく米国伝統の自由に背き、ブッシュ大統領の 世界的自由戦略に反し、台湾人民の自由の権利を踏みにじり、言語曖昧曲折、自己も人も欺く偽善演説である。


 9 ) 僅か 4日前の 9.7,ブッシュ大統領は APEC に参集した企業トップ を 前にこう演説した。 「 アジア太平洋地域の自由民主の拡張は、現代の偉大な物語である。II大戦終戦時、アジア 太平洋地域には僅々濠州 NZ しか民主国が なかった。その後日本が自由社会に転じ、続いて台湾・韓国・インドネシアが民主国となり、東ティモール という 新民主国誕生に到る。今日、米国・濠州・日本・韓国・タイ・フィリピン は 同盟国である。米国と シンガポール・台湾・インドネシアは 防衛協力関係にある。米国 と これら諸国との関係は、米国が アジア太平洋地域の防衛を約束していることに基づき アジア太平洋地域の平和が維持されており、進んで自由民主の発展が促されている 」 。


 10 ) ブッシュ演説は別に目新しいものではない。彼は 5年前 「 米国の安保戦略 」 ( 2002.9.17 ) で 世界的自由戦略を開陳した。この文献で自由と人類の尊厳のための闘争史を語る時、最初に米国の友邦として名が出るのが台湾なのだ。その後、米国上下両院で 9.26 に採決された 「 外交国際授権法案 」 は 第813條款で こう公約した。 「 米国は台湾を NATO諸国並の盟邦と見做している 」 。これが 当時の米国行政当局と国会が 台湾の米国世界自由戦略中の地位を認めた コンセンサス である。


 11 ) クリステンセン の 米国政策表明= 5年来、独立台湾が中国の外に存在し続けた 「 現状 」 に何ら変りはない。NY 「 自由の家 」 は 毎年世界各国の自由度を評価しており、台湾は米国同様、完全自由国に属している。変ったのは クリステンセン演説中の米政策に対する出鱈目な言説である。


 イ ) クリステンセン は 自由台湾が 中共と別に独立して存在する世界的事実を否定した。


 ロ ) クリステンセン は 何ら道理なく台湾人民の国連加盟国民投票を国連憲章に背く行為だと抗議し、台湾の加盟という正義の行為を拒絶するのは 「 台湾人民や 米国人の利益に全面的に背馳するいわれなき挑発だからだ 」 。


 ハ ) クリステンセン は 飽きもせず繰返し自分は 「 北京と口裏を合せて対台政策を喋っている訳ではない 」 と弁解しているが、問わず語りにこの官員は自尊心なく、中国官員の意志を神聖不可侵と心得ていることを暴露した。中国官員曰く、 「 クリステンセン は わざわざ 北京に来て中国の立場を了解したんだよ 」 。その時、北京官員は 台湾の国連加盟投票への対応の難しさを嘆いて曰く、 「 喋り過ぎはだめ、喋り足りなくてもだめ、沈黙は最悪 」 。なぜか? 「 喋り過ぎると台湾人民を脅したと思われ、中国国民党の選挙に不利となる。喋り足りぬと民進党に張子の虎と思われる。沈黙は黙認と思われる 」 からだと。クリステンセン 曰く、 「 米国は主動的に行動し、国連加盟国民投票に強烈な反対の立場を表明する 」 。


 ニ ) クリステンセン は 中国に向け、台湾人民の自由を売り飛ばすのか、それとも逆ねじを食わして 「 米国は何十年も台湾の民主主義進行過程を支持して文句を言わせなかった 」 というのか。


 ホ ) クリステンセン は 台湾主権の唯一の論拠を否定した。つまり 米国も 世界の大多数の国も 「 承認していない 」 からだと。この種の自由国への 「 不承認 」 は、米国自身が過去に経験したことだ。クリステンセン は そのことを忘れたのか?


 12 ) 米国の独立記念日は 1776.7.4。最初 2年間は承認国なし。最初に米国を承認したのは フランス で 1778年のことである。 2番目はスペイン、1779年。独立後42年間に米国を承認したのは 7ヶ国。独立後72年経った1848年に やっと 25ヶ国が承認した。この承認国数は今の台湾と同じ。そこで クリステンセン に 訊きたい。1776年から1848年まで、米国は国家であったのかなかったのか?


 13 ) 暴政の面前で退却するな=クリステンセン の 演説は酷く台湾人民の感情を害した。私は台湾に来て10年、台湾人民の米国への信頼がいかに厚いか、如実に感じた。米国は歴史上台湾に散々不公平を押し付けてきたが、台湾人民は総じて好意的に見過ごし、台米間には自由という共通の価値観がある、米国の台湾に対する少々不公平な扱いは 中共の圧力のせいで、米国が国際的に中共に頼るところがあるため、台湾問題で中国に譲歩するのは理解できる等々。だが今回は別問題だ。道理なく無礼極まる。かくて 高雄50万人、台中10万人、全国一致で 大デモ行進が行われた。民衆の怒りは恐い。元来国民投票に反対の王金平でさえ、顔を出して支持せざるを得なくなった。親中・親米著しい統一派メディア の 『 中國時報 』 も 台湾民衆の対米信頼が劇的に低下し、僅か 29%になったと公布した。


 14 ) 米国は イラク・中国・台湾に対し 3度、戦略間違いをしでかした。ブッシュの 世界自由戦略は空前の危機に瀕している。ブッシュ は シドニー の APEC演説で挽回を試みたようだ。だが彼は明らかに体力思うに任せず、ブッシュ の自由戦略を支持する執政団体は 続々四散中。キッシンジャー、 ブレジンスキー の大国勢力均衡旧戦略は国務省で再び優勢を回復した。ブッシュ大統領の任期は まだ 1年 3ヶ月あるが、彼の 「 二度と暴政を甘やかさず、自由を犠牲にする歴史的間違いを犯さない 」 という保証が 引続き有効かどうかが問題である。




 15 ) 危機は、医学では 「 極期 」 ( 極点期 ) とも言い、個人の病歴では死ぬか生き返るかの生死の境目をいう。ブッシュ の世界自由戦略は、正に極点の重大時期にある。イラク・中共・自由台湾に 対し、彼には戦略間違いを是正する時間が充分ある。鍵は彼と彼の執政グループが握る。士気を回復できるか、充分な勇気と智慧があるか、 「 国家毎に文化が異なる 」 中で自由と奴隷制を比較考量し、決然と自由の側に立ち、二度と暴政を甘やかさぬことだ。


 16 ) 今日、世界の自由力量は専制暴力の邪悪な力量と比べ物にならぬ大きな力を持つ。邪悪な暴政の面前で退却することなど、あってはならぬことである。問題は米国が真に世界の自由力量を率いて邪悪に勝つ歴史的使命を果すかどうかである。 ( 9.18, 台湾淡水にて、颱風吹き荒れる中で執筆 )


2007. 9.18 国連事務総長 「 台湾の国連加盟申請書は受理不能 」

( NY=長戸雅子 『 産經 』 夕刊9.19,4面 ) :


 1 ) 国連の潘基文事務総長は 18日開幕した第62回総会前に記者会見した。潘基文事務総長によると、24日の気候変動問題に関する首脳級会合には 154国が参加し、80ヶ国以上の首脳が出席するという。


 2 ) 安倍晋三首相が会合に出席できなくなったことについては、 「 首相が政権を去らねばならなくなったのは残念だが、気候変動問題に於ける重要国である日本が良い貢献を行うことを望んでいる 」 「 新首相と一緒に仕事ができることを楽しみにしている 」 と述べた。


 3 ) 台湾の国連加盟申請問題については、 「 ( 中華人民共和国を国連に於ける中国の唯一の合法代表とした ) 総会決議第2758号に照らし、事務局で慎重に考慮した結果、加盟申請書の受理は法的に不可能と判断した 」 と、従来の主張を繰返した。


2007. 9.19 馬:公投値得再研究

( 台北=何博文・蕭旭岑 『 中時 』 9.20,4面 ) :中国国民党の総統候補馬英九は 19日に刊行した メディア の インタヴューでこう述べた。国連復帰の国民投票について初めて言及し、 「 遥か前から 77%以上の民衆が国連加盟に賛成しているのだから、これを必ず国民投票で再確認せねばならぬかどうかは、考え直す余地がある 」 と、云々


2007. 9.19 我在美登入聯廣告

 一天花千萬 ( W.=劉屏 『 中時 』 9.20,4面 ) :台湾の米国新聞雑誌への広告。


 1 ) 18日、第62期国連総会が開会する当日、NY Times の 14-15面に二面に亙る行政院新聞局 の カラー広告が掲載された。14面で座頭鯨が金魚鉢に閉じ込められている写真。15面に A vital life should not be limited, a democratic nation not isolated.云々とある。NY タイムズ の 広告部門は本紙の質問に、この種の広告料は 33万4000ドルだと答えたが、割引も可能とのことであった。新台幣1100余万元である。


 2 ) 今週発売の週刊誌 TIME も 16頁に全面 カラー広告を載せた。内容は NY タイムズ に 同じ。


 3 ) W.Post 17日付 は 1面/5面に総統府資政辜寛敏が署名した全面広告を出し、厳しい言葉で米国の台湾海峡政策を批判した。W.Post によると、このような広告の費用は 10万1682ドルかかるという。新台幣 335万元である。 ( 中略 )


 4 ) 辜寛敏は 17日付 W.Post に曰く、台湾の人権は国連から長らく無視され続けた、 「 米国がこれを助長した 」 と。又曰く、独裁の北京政権がミサイルで台湾を脅しているというのに、 「 不幸にも、米国は専制の中国と一緒になって台湾の民主を打撃圧迫している 」 と。そこで彼は 「 米国政府に警告する、W.は 中国を甘やかしているが、II大戦前に英国首相 チェムバレン が ヒトラー を甘やかし結果、何が起きたかを忘れたか 」 と。


 5 ) 千万元を超える広告費をかけて、その効力はどうだろうか? 米国国務省曰く、 「 我々は広告に答える必要などない 」


2007. 9.19 入聯/第15度叩關失敗 5友邦發言支持・美未出言反對

( NY=王一如・呉珮碩・黄河 ETtoday 9.20/09:49 ) :


 1 ) 台湾は国連加盟を申請したが、19日、国連総務委員会の封殺に遭遇し、第15回目の開門要求拒絶に遭遇した。総会では 5ヶ国の友邦が台湾支持発言をしてくれた。 ( 中略 ) 広く知られているところによれば、台湾の国連加盟反対を明言したのは中国だけで、米国も日本も発言せず。米国が反対を言わなかったのは、台湾にとって好ましい消息だ。


 →入聯失敗 緑批聯 藍:不意外 緑爲選舉 ( 劉映蘭/中廣新聞網 9.20/11:30 ) :我国は国連加盟申請に又もや失敗した。


 1 ) 緑陣営は国連は既に国際正義を喪失したと批判=民主進歩党団幹事長王拓曰く、国連は正義も人権を守る精神も失った、遺憾であり、強烈な抗議を申し入れたい。 「 国連はすでに完全に正義を失い、人権・自由・民主主義を擁護する精神を失った。遺憾というだけでは済まず、強烈な抗議を申し入れたい 」 と。


 2 ) 青陣営は予想の範囲内だとする。曾て外交官だった蒋孝嚴は、民進党に問題ありとする。 「 加盟申請が却下されたのは何ら意外ではない。臨時議題は全部拒絶されるのだ。というのは、委員会を構成する28ヶ国中、台湾の国交国は 3ヶ国しかないからだ 」 。失敗の原因は民進党にある。民進党政府の加盟申請は、国連加盟が目的ではなく、選挙が目的の行動で、全民衆から唾棄さるべき空虚な行動だと、云々


2007. 9.20 ● ( 手偏+弁 ) 入聯/呉● ( 剣の金偏 ) 燮拝會美國會

( 民視新聞網 9.20/10:09 ) :台湾が15度目の国連加盟申請に失敗したあと、我国駐米代表呉●燮は 20日、休むことなく米国国会に押しかけ、議員らに台湾の国連加盟への支持を求めた。今までのところ、十数名の議員が台湾を支持して不満の声を上げている、云々


2007. 9.27 華盛頓台海問題専家警告陳水扁不要做無謂挑釁

( 雲鵬/中国台湾網/新華網 9.29/9:13 ) :


 1 ) W.の 台湾海峡問題専門家譚慎格/ジョン・タシック が 27日、台湾の陳水扁当局に警告して曰く、無意味な挑発をするな、米国に出兵の義務ありと思うなと。


 2 ) 台湾の 『 中國時報 』 の 報道によれば ワシントン大学国際事務学院 アジア研究センターが このほど研究会議を開き、台湾の政治発展について論議した。会議中、陳水扁は台湾独立を宣言してよいという人に タシック が 答えて曰く、 「 もし陳水扁総統が戦争したければ勝手にするがよい 」 と。


 3 ) タシック 続いて曰く、台湾は身の程を知れ。意味のない挑発はするな。米国に出兵の義務ありとは思うなと。


 4 ) 研究会議を主宰していた ワシントン大学の 何漢理教授も続いて曰く、 「 台湾海峡の安全保持コスト は 今や高騰している 」 と。


 5 ) 台湾メディアは この話の意味は、米国が只で台湾を守ってくれる筈がないということだと解読した。